近年のSNSやインターネットの普及により、人々は商品に関する様々な情報を得ることができるようになりました。そのため、企業側からの一方向的なコミュニケーションだけでは、人々の購買意欲を高めることが難しいケースも増えています。そんな中で今注目を集めているのが、SNSを活用した「ファンマーケティング」です。そこで今回の記事では、ファンマーケティングの基礎知識から、成功事例まで、ファンマーケティングについて分かりやすく解説しますので、興味のある方はぜひ最後までご覧ください。
目次
ファンマーケティングとは?
そもそも「ファンマーケティング」とはどのような意味なのでしょうか?
今でこそマーケティングという言葉を耳にする機会は増えてきましたが、ファンマーケティングになると、意味がよく分からないという方も多いかと思います。
ファンマーケティングとは、特定の商品やサービスなどに対して強い愛着を持った「ファン」を生み出し、増やしていくことで企業価値を高め、中長期的な売上の拡大を図るマーケティングの手法のことをいいます。
この「ファン」という人達は企業にとって、とても重要な存在です。
なぜなら多くの場合ファンは、購入頻度が高く、リピート率も高いため、LTV(顧客生涯価値)が高いという特徴があるからです。さらに、周囲への発信も積極的に行うため、他の利用者のリピート率向上や新規顧客の獲得にも貢献してくれる頼もしい存在なのです。
これらの理由から、多くの企業がファンの獲得に力を入れており、今回ご紹介するファンマーケティングも近年大きな注目を集めているのです。
SNSを活用したファンマーケティングを簡単にご紹介
ファンマーケティングがどういった意味なのかについては理解できたけど、実際にファンマーケティングを行うにあたって、どのようなやり方があるのか知りたいという方も多いかと思います。
ファンマーケティングを行うにあたって、まず取り組むべきなのがSNSの運用です。ファンマーケティングを語る上で、SNSは切っても切れない非常に重要な存在です。
SNSを活用したファンマーケティングはいくつかありますが、今回はその中から3つほどご紹介したいと思います。
1. Instagram
まずご紹介するのは、Instagramを活用したファンマーケティングです。
全世界で10億人、日本国内でも3,000万人以上が利用するInstagramですが、
そのInstagramを活用したファンマーケティングとして、インフルエンサーを活用したファンマーケティングが挙げられます。
インフルエンサーマーケティングとは、主にSNSで大きな影響力を持つ「インフルエンサー(もしくはインスタグラマー)」にブランドの製品やサービスを紹介してもらい、口コミを通して消費者の行動(購買など)に影響を与えるデジタルマーケティング手法の1つです。
インフルエンサーは、ファッションやグルメ、ライフスタイルなど、様々なジャンルに特化したスペシャリストであり、専門知識も豊富なことから、訴求力の高いPRが可能となります。
またInstagramは、見て楽しめる「写真」や「動画」などの投稿とその閲覧に特化しているという特徴があるため、視覚的かつ直接的に消費者に訴えることが可能です。
2. Twitter
次にご紹介するのは、Twitterを活用したファンマーケティングです。
Twitterを活用した企業のマーケティング施策として非常に効果的なのが、Twitterキャンペーンです。
Twitterキャンペーンとは、認知拡大やフォロワー獲得を目的に企業がTwitterのアカウントを活用して実施するキャンペーンのことです。
Twitterキャンペーンを行うことでファンを獲得するというのはもちろんですが、それだけではなく、商品やサービスの認知拡大や知名度の向上も期待できます。
Twitterキャンペーンの大きなメリットの1つとして、「参加の手軽さ」が挙げられます。
ユーザーは、アカウントのフォローと対象ツイートのリツイートのみで参加が可能です。
また企業は、キャンペーンへのユーザーの参加を促しやすく、企業アカウントのフォロワー数を効率的に増やし、かつ対象ツイートの拡散を促すことができます。まさに企業にとってもユーザーにとってもWin-Winなファンマーケティングの1つといえます。
3. オウンドメディア
最後にご紹介するのが、オウンドメディアを活用したファンマーケティングです。
オウンドメディア(Owned Media)とは簡単にいってしまえば、「自社で保有するメディア」のことです。具体例を挙げると、企業が所有するホームページやブログなどが挙げられます。
オウンドメディアは自社で運営しているため、外部のプラットフォームを活用する場合と異なり、すべてコントロールすることが可能な点が大きな特徴の1つです。
企業が伝えたい思いや考えをありのままに伝えることができるため、ユーザーのファン化やブランディングに向いている手法だといえます。
広告などを活用した場合、莫大なコストがかかるため、中長期で行うことが難しいケースもあります。
しかしオウンドメディアを活用したファンマーケティングであれば、コストは基本的に無料であり、掲載した内容はストックされていくので、コストと露出期間の両面で、非常に優秀な手法だということがお分かりいただけるかと思います。
SNSを活用したファンマーケティング成功事例をご紹介
SNSによるファンマーケティングを成功させた企業は数多くあります。
今回はその中から、SNSを活用したファンマーケティングの成功事例として2つご紹介します。
チロルチョコ株式会社
まずご紹介するのが、チロルチョコ株式会社です。
チロルチョコでお馴染みのチロルチョコ株式会社では、Twitterやmixiなど、計4つのSNSを活用して、ファンマーケティングを行っています。
2022年4月時点で、Facebookでは3万9千人、Twitterでは22万人以上ものフォロワーを有しており、これだけでもチロルチョコのファンの多さを知ることが出来ます。
チロルチョコ株式会社はオンラインによるファンイベントも積極的に行っています。
クイズ大会や参加者へのプレゼントなど様々な企画を実施し、ファンの人達にブランドへの愛着をより深めてもらえるようなイベントを行っています。またインスタグラムを活用して、定期的にインスタライブも実施しています。
ユースキン製薬株式会社
次にご紹介するのは、ユースキン製薬株式会社です。
ユースキン製薬株式会社は、2020年に創業65年を迎えた医薬品・化粧品などを取り扱う製薬会社です。
同社は、TwitterやFacebookなどのSNSを通じて商品を使用しているユーザーや潜在ユーザーとコミュニケーションを取ることによって距離を縮め、ファンを増やすという取り組みを行っています。
SNS上で寄せられるユーザーからの投稿に対して感想を述べたり、質問に答えたりと、親しみやすく、好意的なコミュニケーションを取っています。
また、ネガティブなコメントに対しても丁寧かつ誠実に対応を行い、新たなファンを獲得することにも成功しています。
このように企業側が一方的に情報を発信するだけでなく、誠実にユーザーと向き合い、交流を図る姿勢がユーザーに受け入れられ、着実にファンを増やしていきました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ファンマーケティングの基礎知識や、企業がどのようにSNSを活用してファンマーケティングを行っているのか、分かっていただけたのではないでしょうか。
今後も多くの企業がSNSを活用した様々なファンマーケティングを実践していくでしょう。
それぞれのSNSが持つ特性を理解しつつ、どのような活動を行うことがファンを増やすことに繋がるのかということを常に意識しながらマーケティング活動を行うことがファン獲得の1番の近道といえるかもしれません。
今回の記事が少しでも皆様のファンマーケティング活動のお役に立てれば幸いです。