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顧客生涯価値(LTV)とは?基本情報と成功事例をご紹介

更新日:2022年4月19日

 

ビジネスを展開する企業が心掛けなければならない点は多々ありますが、顧客生産価値(LTV)もその一つです。

特に近年、顧客生産価値の重要性が高まっており、多くの企業が意識する指標となりましたが、そもそも顧客生産価値とは何を意味するものなのか、なぜ大切なのかなど、よく分かっていないことも多いのではないでしょうか。

そこで顧客生産価値とは何を意味するものなのかや、顧客生産価値にこだわることで成功した企業の事例などを紹介していきましょう。

 

顧客生涯価値(LTV)とは?

d2c 継続

 

顧客生涯価値とはLife Time Valueの頭文字からLTVと呼称される言葉の日本語訳です。

顧客生涯価値とは、その顧客が生涯に渡ってサービスに費やす金額の総額を意味しています。つまり、顧客生涯価値が高い顧客ほど、自社のためにお金を使ってくれる顧客であることを意味します。

顧客のお金の使い方は様々です。特に安い物から高い物までラインナップしている企業の場合、お客が何を購入してくれるのかは様々です。

安い物ばかりを購入するお客もいれば、高い物を購入するお客もいますが、どちらのお客の方がありがたいか、つまりは顧客背要害価値が高いかは、一概には分かりません。

なぜなら顧客生涯価値とは総額になります。つまり、安い物ではあっても何度も継続して利用してくれるのであれば企業に費やした費用は多額になりますが、高い物ではあっても一度しか利用してもらえなかった場合、顧客生涯価値はさほど高くはなりません。

高いか安いかの差はあれど、「どれだけのお金を使ってくれたのか」、総額を現したものが顧客生涯価値です。

 

LTVの算出方法

顧客生涯価値は下記の計算方法で求めることができます。

 

平均購買単価×購買頻度×継続購買期間

 

例えば一か月1,000円のサブスクリプションサービスを1年継続したお客の場合、平均購買単価は1,000、購買頻度は1年なので12、そして継続期間は1年なので1として計算すると、このお客の顧客生涯価値は12,000となります。

もしもですが、2年続けた場合は継続期間が2なので24,000となります。

この計算式からも分かるように、顧客生涯価値はすべての数値をかけることになりますので、どれかを上げることで高まる数値です。

平均購買単価、購買頻度、継続購買機関のいずれかが高まれば、自ずと顧客生涯価値も高くなります。

より多くの商品を購入してくれる、より長く商品を購入してくれることで高まる数値であることから、顧客生涯価値は「常連度」と考えることもできます。

一見のお客の場合、一度の購入で多額の費用を使用してくれても、購買頻度や継続購買期間が「1」なので、数字が伸びにくいです。逆に平均購買単価が低いとしても期間が長くなればなるほど、購買頻度や継続期間が増えますので、顧客生涯価値は高まります。

 

LTVが重要視される理由とは?

d2c 市場

 

顧客生涯価値が重要視されている理由として

 

  • 集客コストの抑制
  • 市場が飽和状態
  • 適正広告宣伝費の維持

 

が挙げられます。

それぞれ何を意味しているのか、解説していきましょう。

 

集客コストを抑えやすい

顧客生涯価値を把握し、高めることで集客コストの抑制に繋がります。

顧客生涯価値を高めるということは、顧客のリピート率を高めることを意味しています。当たり前の話ですが、ビジネスでは新規の顧客を獲得するためには宣伝費等のコストがかかります。

一方、顧客生産価値を高める、つまりはリピート率を増やす方が集客コストはかかりません。それもそのはず、一度利用してもらっているのです。自社の存在は当然把握してもらえていますので、如何にしてリピートしてもらうのかだけを意識すればよいのです。

新規の顧客を掴むよりも、断然コストが抑制できます。例えばECサイトのお客であれば顧客データからメールを送ってリピートを促すだけでも一定の効果が期待できます。

D2Cを上手く絡め、顧客とコミュニケーションを深めるのもよいでしょう。これらは新規で集客するよりもコストは安いです。顧客障害価値を意識していない場合、売上が停滞した時に考えるのは新規顧客の獲得です。

つまり、大きなコストをかけてお客を獲得しようとするのですが、顧客障害価値を意識していない、つまりはリピートを増やそうとする考えが希薄なので、せっかく獲得した新規顧客も、結局は一度利用してもらうだけで離脱されてしまう可能性が高いです。

このように、集客コストだけが無駄に嵩張ることになってしまうケースもあるのですが、顧客生涯価値を意識し、リピーターを増やすことで無理に新規顧客獲得のための費用を捻出する必要性が低下します。つまり、集客コストの抑制となるのです。

 

市場が飽和状態

近年、業界を問わずにその市場も飽和状態です。

これは消費者としては恵まれているもので、どの業界においても市場競争が行われていますので、良いものを選ぶことができます。

しかし企業側から見ると、市場が飽和しているということは新規顧客を掴みにくいです。

先に、新規顧客を獲得するためにはよりコストがかかるとお伝えしましたが、市場の状況を踏まえると、むしろ費用をかけたとしても新規顧客を獲得出来ない可能性が高いです。

裏を返せば、新規顧客を獲得するために費用をかけるよりも、顧客生涯価値を高めるためにコストをかけた方が、リターンが高まる可能性が高いです。

消費者心理として、既に満足している商品に関しては、わざわざ他の商品に冒険しません。

つまり、一度でも利用してくれたという事実は、現在利用している商品に対して不満を抱いている可能性が高いので、自社の商品にマッチすれば、自社のリピーターとなってくれるかもしれません。

高い満足であれば自ずとリピートしてくれますが、他にも商品を試してみたいと思っていろいろと探しているけど、なかなか自分にマッチした商品を見つけられない。そんな顧客にアピールした方が、新規顧客を獲得するよりも断然安いです。

特にインターネットから購入してくれた顧客の場合、メールアドレスは既に把握しているかと思いますので、リピートしてもらえるような、背中を押すメールを再送するのみです。

新規顧客獲得のための宣伝費用よりも、断然安上がりですし手間もかかりません。ある種消極的な選択ではありますが、新規顧客獲得が難しい時代だからこそ、顧客生涯価値を追求することが大切なのです。

 

広告宣伝費を適正に保てる

顧客生涯価値を高める、つまりはリピーターを増やすことで、新規顧客獲得よりも安価に利益を増やすことができます。

つまり、無理に宣伝広告費を捻出する必要がなくなりますが、企業戦略としてはやはりある程度の新規顧客獲得も大切です。

その際、どれだけの費用をかけるかも大切ですが、顧客生涯価値が高まることで、顧客一人当たりの広告宣伝費の費用対効果が高まります。

新規・既存含め売り上げが低ければ宣伝費を高めることになります。なかなか結果がでなければ、どうしても宣伝費を高めるしかありません。それでも新規の顧客が獲得できなければ、広告費の費用対効果は低下してしまいます。

つまり、顧客生涯価値を高め、リピーターを獲得して利益を安定させることで、広告費の過度な依存の抑制に繋がり、広告費宣伝費の適正値維持が容易になります。

企業は一部分だけで考えるのではなく、トータルで考慮しなければなりません。新規であれ既存であれ、売上が芳しくなければ宣伝広告費を高めようと考えてしまいがちですが、売上が良ければ宣伝広告費への依存度も低下しますので、結局は企業における「無駄な出費」の抑制に繋がります。

 

顧客生涯価値(LTV)の成功事例

 

顧客生涯価値にこだわることで、業績アップ・改善をもたらした企業があります。特に有名なのがKIRINとカゴメです。

それぞれ顧客生涯価値を見直すことで、大きな成功を手にしました。

そこで両社が具体的に何をしたのかをご紹介しましょう。

 

「KIRIN Home Tap」

KIRIN Home Tapは、大手飲料水メーカーであるKIRINが提供した月額制のビール配送サービスです。

月額制とすることで、KIRIN製品を継続して楽しんでもらうことに成功しました。月額費用は6900円で、自宅用のホームサーバーのレンタルが可能。さらには工場から自宅から直送されるので、自宅にて作り立てのビールを楽しめるサービスです。

このサービスの裏にあるのは、KIRINが顧客生涯価値にこだわりを見せたからです。KIRINに限らず、飲料水にはサブスクリプションサービスはありませんでした。むしろ飲み物は、気が向いた時・必要な時に購入するものであってサブスクリプションサービスは向いていないとされていました。

しかしKIRINでは、自宅でのビール需要があることをデータから推測。しかし、リピートを増やす方法となると消費者の行動に委ねる部分もあるので、サブスクリプションサービスとして提供すると、瞬く間に注目を集め、登録者は15,000人を突破。

一時的に申し込みを中止するほどの盛況を見せました。

 

「カゴメ」

カゴメといえば調味料等のメーカーとして高い知名度を誇りますが、実は2013年頃は苦戦を強いられていた時期で、主力商品の売上が落ちていただけではなく、顧客獲得が思うようにいかない時期でした。

そこでカゴメは商品や顧客獲得だけではなく、顧客生涯価値にもこだわりました。CRM(Customer Relationship Management)の強化としてコールセンター業務を改善。

また、ユーザーのストレス軽減やファン化のための指標の策定など、顧客生涯価値にこだわりを見せたことで、売上、さらには顧客生涯価値も大幅に向上したとのことです。

 

まとめ

d2c 有名

 

顧客生涯価値(LVT)とは何かや、なぜ大切なのか、さらには成功事例を紹介させていただきました。

多くの企業が「どうすれば顧客を増やせるのか」を考えていることでしょう。もちろん新規顧客獲得も大切ではありますが、顧客生涯価値に注視し、リピーターを増やすための施策を行うことも重要です。むしろ顧客生涯価値にこだわった方が、時代にマッチしていると考えることもできますので、決して無視することのできない大切な指標だと覚えておきましょう。

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