コンテンツマーケティングが大きな注目を集めているのは、インターネットが当たり前の時代となり、誰もがWEBサイトを閲覧しているからこそです。
インターネット上にコンテンツを作成することで、ビジネスに直結させることがコンテンツマーケティングですが、言葉の意味が広いので、具体的に何をすべきなのか、実はよく分かっていないという人も多いのではないでしょうか。
そこでコンテンツマーケティングとは何を指すものなのかや、なぜ必要なのか、実践の方法についてなど、コンテンツマーケティングについて様々な角度から解説していきましょう。
目次
コンテンツマーケティングとは?
コンテンツマーケティングとは、コンテンツを用いたマーケティングになります。
ではコンテンツとは何かと言えば、インターネット上の広告ではないサイトと定義して良いでしょう。
消費者が見ているのは広告だけではありません。広告の場合、直接的な表現で消費者に購入を促進します。
メリット面を強調し、購入することで何を得られるのか、何が改善するのかなどを提示します。
一方、コンテンツマーケティングとは広告ではありませんので、直接的に購入を促す訳ではありませんが、価値のある情報を発信することで消費者にアピールします。例えば健康に良いとされる情報を発信することで、閲覧した消費者は健康への意欲を高めます。
すると、健康に関する商品を購入するかもしれません。
もちろん他のサイトで購入されるようでは意味がありませんので、購入サイト等も自ら用意します。
但し直接的に購入を呼び掛けるのではなく、あくまでも客観的な情報発信を徹底し、閲覧者の消費を喚起する手法になります。
その点ではコンテンツマーケティングの主な目的は購入してもらうことだけではなく、消費者の拡大も挙げられます。
まずは興味そのものを持ってもらうことが大切です。即購入に繋がるのが一番ではありますが、情報を発信し、興味を持ってもらえば消費者の次のアクションは購入です。いわばコンテンツマーケティングは、消費者を育てるという観点もあります。既に興味を持っている消費者だけではなく、新たな需要の掘り起こしという点に於いてもコンテンツマーケティングが役立つのです。
コンテンツマーケティングが必要となった理由とは?
コンテンツマーケティングが大きな注目を集めているのは、コンテンツマーケティングが時代にマッチしているからこそですが、なぜマッチしているのかといえば、
実は二つの大きな理由が隠されています。それは広告費の高騰と新たな消費行動概念の誕生です。それぞれ何を意味しているのか、解説していきましょう。
インターネット広告費の高騰
コンテンツマーケティングとは、冒頭でもお伝えしたように広告ではないサイトによって消費者の消費意欲を刺激するものです。回りくどいことをせずに、広告にてアピールすればよいのではと思う人もいるかもしれませんが、近年、インターネットの広告費用は高騰しています。これは、インターネットに広告が集中しており、広告出稿者が増えていることから広告スペース提供側が強気になっている点が挙げられます。
インターネット上は決して限られたスペースではありません。ほぼ無限のスペースがあると考えてよいのですが、それでも人目に付く部分と、あまり人目に付かない部分とでは広告費用は異なるものです。
そして、多くのアクセスを集めるような広告スペースに関しては、広告需要の高まりから、出稿費が高まっています。
つまり、広告をと思っても費用が高騰しているので難しい現実があります。
その点コンテンツマーケティングであれば、自社でコンテンツを制作すれば良いのです。
それこそサーバーはレンタルでも構いませんので、広告出稿費よりは安価で消費者にアピールできます。
更にはSEO対策を安価に抑えることで、より安価に消費者の目に触れることもできますし、サイトを育てることで、サイト、ひいては自社への信用度も高まります。当初はコンテンツマーケティングとして開始したものの、徐々に信頼性が高まり、アクセスが増えたのでD2Cに切り替えることとて可能です。もちろん広告には即時性という大きなメリットがありますが、広告費用が高騰していることから、支払った広告費に見合った広告効果を得られるとは限りません。
しかしコンテンツマーケティングは、広告費を支払う必要はありませんので、広告費を抑えつつ、インターネット上で消費者を獲得したい場合に適していますので、注目度が高まっています。また、コンテンツマーケティングは広告費用が不要であり、かつサイトを成長させることでコンテンツの信頼性が高まります。消費者から大きな信頼を得れば、広告出稿よりも消費者に訴求できる場所となるだけに長期的な視点でみると、むしろ広告よりも費用対効果が高くなる可能性もあります。
新たな消費行動「ZMOT」
Googleが提唱した消費行動、「ZMOT」もコンテンツマーケティングが注目を集めている理由です。ZMOTとはZero Moment of Truthの頭文字から名付けられた顧客心理で、要約すると、顧客はお店に足を運んで買う物を決めるのではなく、買う物を決めてからお店に足を運ぶというものです。
かつて、インターネットがない時代にはお店に足を運び、店頭にて商品パッケージを見て購入するしないを決めていました。しかし、インターネットで気軽に様々な情報をチェックできる時代です。
店頭で決めるのではなく、決めてから店頭に足を運ぶという流れにシフトチェンジしました。つまり、多くの消費者は事前に商品の情報を調べているのです。ではどこで調べるのかといえばWEBサイトです。
そこでコンテンツマーケティングです。消費者が調べる際、自社のコンテンツを見てもらうことで、自社の商品を購入してもらえる可能性が高まります。様々なサイトをチェックし、情報を収集して自分にマッチした商品かを判断する現代の消費者に、コンテンツでアピールするのです。商品・サービスについて調べているということは、自社の商品を購入してくれる可能性を秘めています。ここでより正確な情報を提供し、かつ消費者のニーズを満たしている商品・サービスであれば自社の商品・サービスを選んでもらえる可能性が高まります。
コンテンツマーケティングの実践方法とは?
コンテンツマーケティングは、広告費高騰、さらには新たな消費行動であるZMOTといった影響から大きな注目を集めるに至っています。
だからこそ、これからコンテンツマーケティングをと考えている企業も多いことでしょう。
そこで実際にコンテンツマーケティングを実践する際、どのような手順で行うのかについても解説していきましょう。
目標(KPI)設定
まずはKPI、目標の設定です。ここでポイントとなるのは、あくまでもKPIです。
KPIはKGI達成のための要素の一つですが、KGIに関しては自社で取り扱っている商品・サービスを売ることかと思いますので、そのための施策としてKPIを設定します。KPIはKGIとは異なり、最終目的ではありませんが、ある程度は具体的な数値を出します。
商品を売るためには、サイト閲覧者は多いに越したことはありませんので、アクセス者数・閲覧者数の数値設定になることでしょう。あるいは閲覧者から購入に至るまでのCV率等がKPIの項目となりますが、初めてKPIを設定する時にはまだまだ未知数な点も多いかと思いますので、そこまで具体的に煮詰めるのではなく、おおよその数値目標でも問題ありません。
ペルソナ設定
KPI(目標)を設定したら、ターゲット・ペルソナの設定です。
具体的に、誰に見てもらうのかという点になります。
扱っている商品・サービスによってターゲットは異なるかと思いますが、商品・サービスのターゲットからさらに細分化し、コンテンツマーケティングにて狙うターゲットペルソナを設定します。
ペルソナ設定は、その後のコンテンツ設計の際の柱となる部分です。より具体的であればあるほど、その後のコンテンツ設計がスムーズに進みますので、ペルソナ設定はより細かい部分まで意識しましょう。
コンテンツの設計・作成
設定したペルソナに基いたコンテンツ設計を行います。
設定したペルソナが閲覧したくなるようなコンテンツは何かを考えての作成となりますので、先にもお伝えしましたがペルソナ設定が重要です。コンテンツの形は、ペルソナ次第です。
例えばエビデンス等、根拠や正当性を主張するペルソナに向けるのであれば科学的データ等に基いたコンテンツ作成が求められますし、流行を気にするペルソナであれば、人気がある、多くの人が選んでいるといった点をアピールした方が良いでしょう。
コンテンツ設計の正解はあくまでもペルソナに基いたものになります。いわば、コンテンツ設計はペルソナ設定の答えになりますので、この点は力を入れる部分というよりも、ペルソナに基いたものになるので、先にもお伝えしたように、ペルソナ設定が重要だと分かるのではないでしょうか。
効果測定をする
設計したコンテンツは完成ではありません。
効果を測定し、より良いものに改善します。
一度のコンテンツ作成で理想通りの結果を得られるケースはそうそうありません。
コンテンツマーケティングで成功している他社も、何度も何度も失敗を繰り返し、成功を手にしています。そのため、効果測定で思うような結果が出なくとも「失敗」ではありません。理想に届いていない理由を踏まえ、再びコンテンツを設計します。場合によってはKPIの再設定から行う必要もあります。
まとめ
コンテンツマーケティングとは何かについてを解説しました。
時代の変化によってコンテンツマーケティングが必要とされています。
特に広告費や消費者行動であるZMOT等が主な理由ですが、コンテンツマーケティングは長期的視野に立つと、メリットが多々あります。広告に頼るのも決して悪くはありませんが、長期的視野で考えると、自社のコンテンツの信頼性を高めることは、ビジネスに発展性をもたらすことになりますので、コンテンツマーケティングを検討してみてはいかがでしょうか。