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D2Cビジネス情報
2022.3.1
【これだけは押さえておきたい!】D2Cを始める4つのステップと成功ポイントをご紹介

D2Cの注目度が高まっているのは、それだけD2Cで成果を上げている会社が多いからこそです。
そのため、今からD2Cをと考えている会社も多いのではないでしょうか。しかしD2Cを成功させるためには、どのように取り組むかが大切です。D2Cは決して魔法ではありません。D2Cを正しく理解・実践することが大切です。そこでD2Cを成功させるためには何が必要なのか、ターゲットやポイント等についてを解説していきましょう。

 

D2Cのビジネスモデルとは?

D2Cを成功させるためには、まずはD2Cを正しく理解することが大切です。
D2Cとは、direct to Consumerの頭文字を取って名付けられたビジネスモデルです。
直訳すると「直接取引」ですが、D2Cの特徴として、商品の売買だけではなく、そこに「コミュニケーション」を挟む点にあります。
もちろんコミュニケーションの手法は様々ですが、コミュニケーションを図ることで、商品だけではなく、商品以外の理解を深めてもらいます。商品を売ることが目的ではありますが、最終ゴールではなく、売った後も商品の使い心地はどうなのかなどアンケートを取ったり、改善点はないのか聞く耳を持つなど、利用者の声を聞くことで利用者との信頼関係を構築します。
やがては商品だけではなく、自社に対しての理解を深めてもらうことで商品だけではなく、「自社の顧客」へと育てることこそD2Cの狙いです。
商品を販売し、買ってもらう。従来のマーケティングはこれで終わりでした。
しかしD2Cは購入してもらうためにさらには購入してもらった後も顧客とコミュニケーションを深めるのです。
これにより、新商品登場時にはいち早く興味を持ってもらうことに繋がりますし、消耗品であれば継続購入も期待できます。物を売って終わりの従来のマーケティングとは異なり、売るだけではなく、「売った先」を見据えてのコミュニケーションこそ、D2Cの特徴です。

 

D2C事業を成功させるためのステップ

顧客とコミュニケーションを深めることで自社への理解、さらには信頼関係を構築することこそD2Cの狙いですが、D2Cは必ず成功するとは限りません。成功させるためにはD2Cの理解はもちろんですが、正しいステップが大切です。
そこでD2Cを成功させるためには、どのようなステップを踏めばよいのか、流れを解説していきましょう。

 

顧客ニーズ調査

まずは顧客のニーズの調査です。ここでいう「顧客」とは特定の顧客を指したものではなく、自社の顧客になる可能性のある見込み客を含めたものです。D2Cに限らず、ビジネスとはニーズに応えることです。ニーズに対してどのような形で応えるか。
その方法こそ問われている部分になります。
そもそも、ビジネスとは売りたいものを売るのではなく、求められているものを売ることこそ成功のステップになります。
大きな信頼や知名度、社会的信頼を得れば売りたいものを売れる立場になるかもしれませんが、一般的には売りたいものを売るのではなく、求められていることに応えることがビジネスです。顧客が何を求めているのか、どのようなニーズを持っているのかを調査することで、では自社は何をすべきなのかも見えてくるのではないでしょうか。

 

ターゲット選定

ある程度顧客ニーズを調査したら、ターゲットの選定です。
一口に「顧客」といっても幅広いもので、現実的にすべての顧客のニーズに応えることは難しいです。
そこで、ターゲットを絞りましょう。ターゲットの絞り方は様々です。
自社ができそうなこと、あるいは自社が安定して供給できる商品に近いニーズを持っている層、自社が獲得したいと考えているターゲットなど、どのターゲットに合わせるかも戦略の一つですが、ターゲットを決めなければ何を売るのかも定まりませんし、ターゲットによってその後のD2C戦略が変わりますので、ターゲット選定は重要な部分です。安易に決めるのではなく慎重に決めましょう。

 

ブランドコンセプト/商品作成

ターゲットを選定したら、そのターゲットに求められるようなブランドコンセプト、そして商品作成と進みます。
ブランドコンセプトは大きな方向性を示すものでると共に、ターゲットに対して直接的にアピールする部分となりますので、ターゲットに選定した顧客のニーズに沿ったものを導きましょう。ポイントとなるのは商品よりもブランドコンセプトです。
なぜなら、商品はあくまでもブランドコンセプトに則ったものになりますので、ある程度方向性が定められている中で決めることになります。その点、ブランドコンセプトは一から決めることになりますので、ブランドコンセプトの方が選択肢が広いです。
一方で、ブランドコンセプトと商品がマッチしていない場合、自社のイメージを間違って発信することになりかねません。
ブランドコンセプトとは商品開発のために策定するものではなく、顧客に与えたい印象から決めるものです。例えばですが、高級感を与えるブランドコンセプトでありながら、外観にチープな印象を与えてしまうようではチグハグな印象を与えてしまうことでしょう。むしろ顧客は商品から会社のイメージを決定しますので、チープな外観の商品を見て、「安さ勝負の会社」だと思うことでしょう。

 

集客方法/物流方法の決定

商品を選定したら、どのような形で集客するのか、さらには物流の方法も決めなければなりません。
D2Cの場合、この点においてもブランドコンセプトに則った方法が求められます。
例えば先の話でも挙げた「高級感」をブランドコンセプトに掲げるのであれば、集客方法も高級感を感じさせるものである必要があります。「誰でも申し込めます」「誰にでもチャンスがあります」といった形の集客では、高級感を与えるのは難しいのではないでしょうか。
D2Cでは集客もまたブランディングの一つになります。
先にブランドコンセプトの選定は大切だとお伝えしたのはこのためです。
ブランドコンセプトは商品だけではなく、自社のブランディングに関わる部分です。
高級感を売りにするのであれば、商品だけではなく自社の醸し出す雰囲気もまた、高級感を意識することこそD2Cでは重要です。会社の公式ホームページ、その内容、集客方法、さらには商品やサービスの包装や配送方法などもブランディングの一環です。
もちろん現実的に可能なのかという点もありますので、理想ばかりを追求することはできませんが、それでも極力ブランドコンセプトに則った集客方法がもとめられます。集客方法とブランドコンセプトの乖離が甚だしい場合、顧客に与える印象は、自社の思った通りのものにはならないでしょう。

 

D2C事業を成功させるためのポイント

D2C事業を始めるためのステップを把握したら、次に意識するのが成功のためのポイントです。
D2Cは注目を集めていますが、決して成功が保証されたものではありません。
D2Cで成功するか失敗するかは、どのような形でD2Cに取り組むかにかかっています。
そこでD2C事業を成功させるためのポイントについても解説していきましょう。

 

ターゲット顧客の設定

ステップの項目でもお伝えしましたが、D2Cでは顧客ターゲットの設定が重要です。
ブランドコンセプトの設定も、顧客ターゲットを明確化するための手法です。
顧客ターゲットを設定することで、その顧客に届けるための手法もまた、ある程度見えてくるものです。
例えば顧客を10代の男性に絞るとします。その場合、当然10代の男性が興味を持つような手法が求められます。
裏を返せば、10代の男性以外はさほど興味を示さない方法でも良いのです。
D2Cとは、従来の広告マーケティングのように不特定多数を巻き込むものではなく、狙ったターゲットに絞ってのマーケティングです。狙いを定め、そのターゲットが興味を持つ手法を講じることで商品、ひいては自社に興味を持ってもらうことを目的とします。
そのため、何をするのかはターゲット次第になります。
自社として何をするのかは、あくまでもターゲットありきになりますので、ターゲット顧客の設定はとても大切な部分です。

 

ブランド独自の世界観の確立

現代社会の消費者は、分からないことがあればすぐに調べます。
手元のスマートフォンでWEBを検索すれば、ある程度のことは出てくるものです。
そのため、かつてのような「曖昧さ」は通用しません。
ブランドとして、どのような世界観を持っているのかを確立させ、その世界観に則った商品展開、集客、宣伝が求められるのです。例えば先の例として、高級感をブランドコンセプトとして掲げているのに商品がボロボロの包装で送られてきたら、顧客は「高級感のあるサービス」だとは感じないでしょう。
むしろ「口だけ」といった印象を抱かれかねません。
そのため、世界観の確立は細かい部分まで意識する必要があります。
むしろ細かい部分まで徹底することで、狙ったターゲットに対しての訴求力が高まります。
また、その世界が緻密かつ独創性の高いものであれば話題を集めることにもつながりますので、宣伝戦略にも繋がります。ブランド独自の世界観の構築は、かつてのマーケティング術であれば全く意識されていなかったことでしょう。しかしD2Cでは重要な要素です。
いわば顧客に対しての名刺のようなものです。自社が何をしたいのかは、言葉で説明するよりも構築している世界観を見てもらった方が訴求力が高まります。裏を返せば、世界観の確立は言葉だけではできません。商品ラインナップ、宣伝方法等、トータルで構築するものです。

 

まとめ

D2Cには大切なポイントがいくつかありますが、ターゲット選定が重要であることが分かっていただけたのではないでしょうか。
D2Cというビジネスモデルは、いわば如何にターゲットに訴求するかです。
ターゲット以外の不特定多数からの支持を狙うのではなく、あくまでもターゲットに対してどのように訴求するのかを考える物です。
だからこそ、繰り返し主張したようにターゲット選定が大切だと分かっていただけるのではないでしょうか。