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【OEM商品とは?】OEMの始め方とD2CビジネスにおけるOEM商品の具体例を紹介
更新日:2021年11月16日

私たちの生活を支えている商品のほとんどはOEM商品であり、販売企業により依頼された商品です。
近年のスモールビジネス市場の拡大により益々需要が高まっているため、OEM商品を使って市場に参入する方向けにOEM商品の事例紹介から始め方まで徹底解説します。
OEMとは?
OEM生産とは、他社製の商品を製造すること、または他社製の商品を製造する企業のことを意味します。
生産設備をもたない企業でも市場に参入できるため、近年におけるD2Cなどのスモールビジネス市場の拡大に伴い、OEM企業の需要は年々増加しています。
また、業界によってはほとんどの商品がOEM生産されていることもあり、市場にある商品のほとんどはOEMによって生産されて商品がほとんどです。
OEMによって作られている商品の事例を詳しく知りたい方はこちらの記事を合わせてご覧ください。
OEMの始め方と流れをご紹介
販売事業に欠かせないものは商品そのものですが、商品を作る工場選びは同じくらい重要といえます。
安心して設計・企画・販売を行うためにも、OEMの始め方や流れをしっかりと理解しておきましょう。
事前のリサーチ
まずは商品を作ってもらうためのOEM企業を選定する必要があります。
「自社ブランドとして作りたい商品のニーズはどの程度あるのか」「市場規模はどれくらい大きいのか」など、ビジネスとして正確に参入する市場のシェア算出を行わなくてはなりません。
また、OEM企業によっては最小ロット数が決まっており、想定より多く発注せざるを得ない可能性があるため、事前のリサーチは徹底的に行うようにしましょう。
合わせてインターネットを通じてどこの企業が自分の商品を作れるか合わせて調査しておきましょう。
業界によっては、定期的に展示会が行われていることもあり、実際に見て判断することも可能なので有効に活用しましょう。
工場へOEMの見積もり依頼
事前のリサーチが済めば、実際に商品を製造できる工場にOEMの見積もり依頼を行います。
後述するサンプルの作成に長く見積もっても1か月程度かかる可能性があるため、商品イメージを細かく伝え、正確に依頼を定める必要があります。
- デザインの種類数
- 商品に入れたいロゴのイメージ画像
- 完成した商品のイメージ図、または近しい商品写真など
自分が作りたい商品がどのような商品なのか、できる限り明確にイメージできるよう具体的に説明し、しっかりとした見積もりを出してもらうようにしましょう。
工場からOEMの見積もり回答
見積もり依頼を正確に伝えることができれば、工場からOEMの見積もり回答を頂きます。
- 最小ロット数
- 単価
- サンプル費用
- 納品までの期間、およびサンプル作成期間
- 刻印の単価など
見積もりの回答時期によっては回答まで、2週間程度かかる場合もありますが、見積もりに満足できない場合は工場と交渉を行うか見送るか検討しましょう。
今後、長く付き合う可能性の高い企業ですので、価格や期間はもちろんのことサービスや配送コストなどさまざまな要素を踏まえて、慎重に選ぶことが重要です。
ショップへOEM商品のサンプル依頼
工場のOEM見積もり回答に了承すれば、実際に作成する商品のサンプル依頼を行いましょう。
商品に刻印するロゴデータの準備や位置など、サンプルを依頼する段階で細かく説明する必要があり、サンプルチェック時にイメージをしていたものと違うものにならないように、綿密なコミュニケーションを行うようにしておきましょう。
また工場との間を仲介するOEM企業がある場合、工場にサンプル依頼を出す前に打ち合わせができる可能性があるため、しっかりとブランドコンセプトと商品イメージを固めておくとよいです。
OEM商品のサンプル確認
サンプルイメージのすり合わせを行った後、OEMにサンプルの作成が完了できたらサンプル品の確認を行いましょう。
イメージ通りに作成されることもありますが、場合によっては商品化された実物を確認した場合デザインに納得できないケースやしっかりとイメージを伝えたのにも関わらず、イメージと違う商品が作成されてしまうケースもあります。
工場側とのコミュニケーション不足や工場内のコミュニケーション不足など、さまざまな要因が考えられるため、イメージ通りの商品を作成してもらうためしっかりと連絡を行うようにしましょう。
OEM商品のサンプル確認後の再検討
サンプル確認後の再検討は、サンプル品の完成度によって工程が異なります。
・完成イメージとサンプル品のイメージが異なっていた場合
修正点や改善イメージを細かく伝え、サンプル品の再製作を依頼します。今後のブランドロイヤリティを左右する重要な要素ですので、改めてコミュニケーションをとりながら満足のいくサンプル品作成を目指しましょう。
・完成したサンプル品に問題はないが、様子を見ながら販売したい場合
完成したサンプル品に問題はないですが誤差レベルの範囲で違和感がある場合、一部の個数を量産する「初期量産」というサービスを用いて量産します。工場によっては初期量産を行っていないOEM工場があるため、リサーチや見積もり依頼のタイミングで初期量産の有無を確認しましょう。
・作成したサンプル品に何も問題がない場合
完成したサンプル品に何も問題がない場合は、販売に向けて量産を開始していただけるよう依頼を行いましょう。
再サンプル品や初期量産品の確認
サンプル品の段階で修正依頼や初期量産を開始した場合、完成品の再確認を行う必要があります。
可能性は低いですが、この段階でも商品イメージが異なっていた場合、サンプル品の再作成を依頼する必要があり、市場へ参入する時期を逃してしまう可能性があります。
最低でも再作成の段階で量産できるよう、しっかりと伝え方に問題がないか、適切なコミュニケーションを行えているのかなど確認しておきましょう。
OEM商品の量産依頼
サンプル品や初期量産品に問題が無ければ、いよいよ商品の量産依頼を行います。
見積もり依頼から量産依頼まで、長くて2か月ほどかかる可能性があるため、十分に余力をもって行うようにしましょう。
OEM商品の量産品の確認/販売
販売する前に量産したOEM商品の確認を行います。
量産体制が整う前に不具合が起きないようチェックを行っていると思いますが、万が一量産品に不具合があったら大変ですので、念のためチェックを行っておきましょう。
量産されてから販売を始めると、商品が売れるようになるまで期間が空く場合も考えられますので、予約キャンペーンや事前クーポンなど販売と同時に商品が売れる仕組み作りを行っておきましょう。
OEMの事例をジャンル別でご紹介
コンビニ
引用元:https://www.warabeya.co.jp/ja/business/product.html
コンビニで良く販売されている商品のほとんどは、OEM生産によって作られた商品です。
代表例としては、セブンイレブンで発売されているおにぎりはOEM生産によって作られた食品であり、製造元はわらべや日洋ホールディングス株式会社です。
わらべや日洋ホールディングス株式会社はコンビニ弁当やおにぎり、お惣菜を中心に1日300万食もの商品を製造しており、セブンイレブンのプライベートブランド商品のほとんどを網羅しています。
プライベートブランド(PB)について詳しく知りたい方は、「【D2C初心者必見!】OEM生産の仕組と基礎知識を解説」を合わせてお読みください。
化粧品
引用元:https://botanicanon.com/
化粧品はヘアケア商品や基礎化粧品など、多くの種類が存在していますが、その種類に専門性の高いOEM企業が作成しています。
販売を行っている企業やブランドによってパッケージが異なりますが、内容成分が似ている商品は多く存在し、同じOEM企業によって作られている商品の可能性があります。
株式会社ボタニカルファクトリーも化粧品OEM企業の一例であり、さまざまな商品をOEM生産しながら自社ブランドの商品を展開しています。
自動車
引用元:https://carboxkyoto.com/2112/
自動車は最もOEMが盛んな業界といっても過言ではなく、多くの自動車メーカーがOEM生産を行っています。また、OEM生産によって作られた自動車はOEM車と呼ばれています。
代表的な例を挙げるとトヨタが販売している「パッソ」は、ダイハツが販売している「ブーン」のOEM車です。
トヨタ、スバル、マツダは軽自動車を自社では生産しておらず、OEM生産をすることで軽自動車のラインナップを確保しており、付き合いのあるディーラーで購入したい方や現行車より納期が早いなど、理由によってさまざまですがOEM車の需要があります。
スマートフォンやタブレット
私たちの生活を支えるスマートフォンやタブレットもOEMによって作られています。
iPhoneを販売しているAppleも、過去にOEMを行っている台湾の「ウィストロン」とパートナー契約を結んでおり、iPhoneの量産体制を整わせていた背景があります。
まとめ
販売事業において欠かせない商品を、生産設備をもたずに作成する方法としてOEMを紹介しました。
市場に出ている商品のほとんどはOEMで作られた商品であり、appleで製造しているiPhoneやセブンイレブンで販売されている商品は、外部企業によって作成されている商品です。
しかし、外部企業に製造依頼をしているからといって、品質に問題はないことは普段の生活で利用している私たちもよく知っているでしょう。
OEM商品による商品販売を始める場合、事前のリサーチが最も重要な要素といっても過言ではありません。
販売に至るまでの間、綿密なコミュニケーションを通じて商品イメージの違いが無いように細かくチェックをすることが大切です。
「D2C FARM.」では、これからD2Cビジネスを始める方やD2C事業を成功させたい方に向けて有益な情報を日々発信しておりますので、合わせてご覧ください。
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