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D2Cビジネス情報
2022.3.8
D2Cの返品対応について|返品率や返品処理のポイントをご紹介

 

返品対応の概要について

D2Cはもちろんのこと、通信販売を行っている企業には返品対応の業務がつきものです。
ECサイト毎に規定された返品要項を満たした場合返品できますが、どういった処理で行われているか、また返品対応についての基本概要を理解しておくことが大切です。
 

返品処理とは?

返品処理とは、在庫から発送された商品が商品を購入した消費者のもとに届いた後、何らかの理由により在庫に戻る一連の処理のことを指します。
返品処理を行う基準は業界によって異なり、返品が発生しやすいアパレル業界は比較的返品の基準が緩いといえるでしょう。
よくある返品例では、洋服を着用した際にサイズが合わなかった、写真で見た際の色合いがイメージと違ったなどの理由によって返品されています。ECサイトを運営するうえで、返品処理は必ず行うといっても過言ではありませんので、スムーズに行える環境づくりを行うとよいでしょう。
 

返品率|D2Cの返品率は実店舗よりも高い傾向

ECサイトの返品率は、実店舗販売を行っている企業に比べて高い傾向にあることを覚えておきましょう。
実店舗販売における商品の返品率は平均して8%といわれていますが、ECサイトにおける商品の返品率は平均23%だといわれています。
返品率の高いアパレル業界に限っていえば、返品率の平均は30%といわれており、業界の中でも特に高いといえます。
実店舗販売では手触りや色合いを実際の商品で確認できます。
また試着によってサイズの確認もできるため、消費者都合のトラブルはほとんど発生しません。
一方、ECサイトでは商品の実物が確認できないため、手元に届いてからでないと分からないことも多いため、返品率が高くなっている可能性が高いです。返品処理が発生してしまうと販売額から返品された商品が減ってしまうため、利益的に損失が発生します。
また返品処理にかかる手間を考慮すると、金銭面だけでなく人材ごとに発生するコストが多くかかり事業や会社単位での損失は大きくなるため、世界中で重要な課題として扱われています。どんなに注意していても返品処理は発生する可能性があるため、事前に返品処理のマニュアルを用意するなどの対策が必要です。
 

主な返品理由について


商品の返品理由は、基本的に2種類に分かれています。

  • ・消費者都合
  • ・販売者都合

消費者都合による返品の場合、販売者に原因がないこともあります。
原因が無い場合でも、しっかり対応できればサービスの良いD2C企業として、認知されることでしょう。
しかし販売者都合での返品の際は、顧客満足度やブランドイメージを大きく損ねる可能性があります。
返品対応の原因となった問題点をしっかりと認識するためにも、返品理由をしっかりと把握しておきましょう。
 

消費者都合

消費者都合による返品は、商品を購入した消費者が原因である返品対応を行うことです。
例えば「イメージしていたものと違った」「洋服のサイズを間違えてしまった」「商品を購入しようとしたものの不要になった」など、消費者によって理由はさまざまであり、基本的に販売者が原因ではありません。そのため、あまりにも悪質な返品の場合は返品処理を行わないことも考えておきましょう。消費者都合による返品には事前に基準を設けておき、対応方法を一貫させておきましょう。
対応に一貫性がなければ、「以前は受け付けていた返品対応を受け付けてもらえなかった」というクレームになりかねません。
一方で、サイズ間違いや商品のイメージ違いによる返品が多く発生する場合は、販売者の表記に問題がある可能性があります。ECサイトの表記を確認し、第三者目線で分かりにくいところは無いか確認しましょう。
 

販売者都合

販売者都合の返品は、商品を購入した消費者に返品の原因がなく、販売者で原因が発生した際の返品対応を行うことです。
例えば「注文した商品と違う商品を発送した」「商品に何らかの問題が発生し、回収を行う必要が生じた」「商品の破損や欠品などの初期不良」などが挙げられます。販売者都合の返品では消費者が原因ではないため、顧客の消費行動を著しく損ねる可能性があり、結果的に顧客満足度や信頼度を落としてしまう可能性があります。販売者都合での返品が起きないように徹底した管理を行いましょう。
しかしどんなに注意していても販売者都合の返品は発生する可能性が残ってしまいます。そのため、販売者都合での返品が起こってしまった場合は、速やかに返品対応を行うとともに丁寧な連絡・謝罪を行い、問題点に真摯に向き合い解決していきましょう。
 

返品対応のポイント

返品対応を行う際のポイントは2つです。

  • ・スムーズな返品作業
  • ・顧客からの評価やフィードバックを分析

万が一販売者都合での返品対応が発生した場合でも、適切な返品対応を行えば顧客の評価を大きく下げずに済む可能性があります。また顧客都合の返品の場合、適切な返品対応を行うことで顧客満足度の向上につながるため、しっかりとポイントを抑えておきましょう。
 

スムーズな返品作業

返品対応が発生した際は、可能な限り迅速に返品対応を行いましょう。
返品したい商品が長く手元に残っていると「対応してくれているのだろうか」と不安に思ってしまい、ストレスの原因になってしまう可能性があります。消費者都合の返品でも丁寧で迅速な返品対応を行うことで、サービスの良さを理解してもらうことにつながり、次回の購入を検討してくれる可能性が高まります。また販売者都合の返品対応の場でも消費者に責任はないため、消費者都合の返品対応よりも早く対応しなければなりません。
販売者都合の返品対応では、消費者は問題解決に協力してくれていることを忘れずに、より丁寧に対応を行うようにしましょう。
 

顧客からの評価やフィードバックを分析

顧客からの評価やフィードバックは、自社の改善において重要な要素です。
返品処理のフィードバックが好意的なものであれば、顧客の満足度が高いものであるといえ、継続していければ自然と評判は上がっていくでしょう。反対に、返品処理のフィードバックが否定的なものであれば、なぜ問題が発生してしまったのか、また改善を行うにはどうするべきなのかしっかりと分析しましょう。クレームは受け取る側も送る側も決して気持ちの良いものではありません。
しかし顧客が意見を発信してくれるのは、改善を期待していると考えてもよいでしょう。
そのため「クレームが入ってしまい、対応が大変だった」と終わらせるのではなく、より自社が発展するための貴重な意見として真摯に対応しましょう。また起きた事例を保存しておき、同様の問題が発生した際に素早く対処できるように記録しておくとサービス向上につながります。
 

まとめ

返品処理とは、在庫から発送された商品が商品を購入した消費者のもとに届いた後、何らかの理由により在庫に戻る一連の処理のことを指します。
D2Cのような通信販売事業では、比較的高い特徴があり業界によって異なりますが、平均23%といわれています。
また最も返品率が高いといわれている業界はアパレル業界であり、平均で30%あるとされ、世界中の企業が注目する課題です。
一方で、返品理由は2種類あります。

  • ・消費者都合
  • ・販売者都合

注意するべきなのは販売者都合の返品であり消費者に責任はなく、顧客満足度を大きく落とす原因になるため、速やかな対応を行いましょう。返品対応のポイントは2つです。

  • ・スムーズな返品作業
  • ・顧客からの評価やフィードバックを分析

丁寧な謝罪とで迅速な返品対応が行われれば、顧客満足度をできる限り落とさず、サービスの良さを訴求できるため、事前に返品対応の基準や対応方法を考えておきましょう。
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