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【D2Cの工程を時系列で解説】スタートアップ企業の方は必見!

更新日:2021年9月27日

 

近年、低コストで起業できる手段として注目されているD2Cでの起業ですが、成功しているD2Cブランドの裏には、企業努力や戦略が実行されています。そこで今回はD2Cでの起業を行うにあたって、成功に導く工程を時系列で解説致します。スタートアップとして駆け出したD2Cブランドや、これからD2Cブランドを立ち上げる方は必見です。

 

D2Cの定義とは?

D2Cの定義は、厳密に定まっているわけではありませんが、日本の「野村総合研究所」によると「メーカーが中間流通を介さず自社のECサイトなどを通じ、商品を直接消費者に販売するビジネスのこと。」と定義されています。

上記の定義だとメーカー直販の商品もD2Cとして扱われますが、D2Cという言葉が用いられている企業は、「SNSやブログなどの情報発信を中心に、消費者と密接なコミュニケーションを取りながら自社で大部分の業務を行っている企業」という意味合いで使われることが多いです。

出典元:https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/alphabet/d2c | 野村総合研究所 |

 

日本でD2Cが注目されている理由とは?

 

D2C 注目

 

国内におけるD2Cの市場規模を調査した「売れるネット広告社」によると、2025年には3兆円にも上ると予想されており、市場成長率や参入企業数を見ても注目を集めていることが分かります。

D2Cビジネスモデルは、インターネットによる通信販売をメインで行うため実店舗を用意する必要がなく、それに伴う土地代や光熱費、人件費といった本来必要不可欠なコストを抑えることができるため、低コストで参入することが可能です。

また出費が抑えられるため利益率を高めやすく、販売方法の自由度も高いため自社のブランド構築や、独自性の高い戦略を取ることで同業他社との差別化が行いやすいのも注目を集める理由といえるでしょう。

 

日本のD2Cトレンドを紹介

現在、D2C企業を運営している多くの経営者が行っているトレンドがあり、日本に合わせたD2C戦略があるため紹介します。

 

日本のD2Cトレンド

D2C戦略は消費者行動の変容によってトレンドが変化します。

2021年現在、D2Cにおけるトレンドは以下の通りです。

 

・2014年ごろから始まった、スマホの本格普及による通販需要の高まり

・消費者需要の変化

・ビジネスモデルの変容

 

スマホの本格普及により、消費者の購買行動が行われる市場が大型販売店からインターネット上の通販サイトやECサイトに変容しています。

消費者の市場変容に伴い、今まで主流だったCMやテナント広告から、より多くの消費者へ商品を認知してもらうデジタル広告の注目度が高まりました。

デジタル広告は、低予算・顧客別と新規参入する企業においては最もリスクの低い広告手段の一つであり、D2Cブランドの広告手段としてマッチしている戦略です。

また、インターネットでたくさんの商品に触れる機会が多くなったこともあり、商品やサービスの機能的価値に加えてブランドの世界観やユニークな体験を得る情緒的価値を求めるよう、消費者需要の変化が進みました。

さらに、世界観や体験を通してファンになったユーザーと継続して関係を結ぶ手段として、従来の売り切り方ビジネスモデルから、サブスクリプション型のビジネスモデルがD2Cと相性がよいとされ、多くのD2C企業が取り入れています。

 

D2Cの工程を9つのステップで解説

D2Cの事業モデルを構築するために、重要視するべき9つの工程を解説します。

 

D2C ステップ

 

1. 市場規模・シェア算定

始めに、自社で販売する商品の市場規模調査とシェア算定は必ず行わなければならないでしょう。

自社で販売する商材の市場規模が小さい場合、どれだけ商品が素晴らしくても、商材を購入するユーザーの母数が少ないため、売上の限界は訪れてしまいます。

そのため商材の市場規模調査、特にEC市場の調査を行い、市場規模がどれくらいなのか。シェアをどれくらい確保するといくらの売上になるのか、しっかり調べておきましょう。

 

2. KPI設定(撤退基準も設定)

市場規模・シェア算定が完了すれば、撤退基準も含めたKPI設定を行いましょう。

KPIの設定は、目標達成に向けたD2C事業のパフォーマンス動向を把握するために用いられる指数であり、D2C事業のスタートアップ期における組織行動の指標として重要な要素です。

目標値に達成できていない場合、現在行っている組織戦略に改善が必要なことを意味するため、戦略改善を行うとともにKPI設定も無理がないか改めて確認を行いましょう。

また、撤退基準を設定しておくとD2C事業によるリスクを最小限に抑えることにつながるため、合わせて設定しておきましょう。

3. 事業設計・チャネル選定・サイト構築

事業設計は事業の根幹に関わる設計で、チャネル選定・サイト構築は、ユーザーと直接の接点を持つ部分であるため、ユーザーの購買導線やブランドイメージを意識した構築を行う必要があります。

D2Cブランドとして、競合他社との差別化を図るうえで事業設計時に作成する戦略は重要となります。特に大企業と競合を争う形になってしまうと、算出したシェアを獲得することが難しくなるうえ、KPIの達成が難しくなる場合が予想されるため、競合調査を意識した事業設定を行いましょう。

チャネル選定といっても、流通や販売などさまざまな要素を含んでおり、選定基準が難しい部分です。そのため、競合調査と並行して選定を行うとブランドイメージと選定に、ギャップが生じにくいため一緒に行うと効率的に業務を進めることにつながります。

サイト構築に関しては、ページ全体でどのような行動を辿ってほしいのかを想定してサイト作りを行いましょう。

また、Googleアナリティクスを導入し、自社で考えたユーザーの行動と実際のユーザーの行動に関して比較を行い、最適なHP回遊を行えるように事前に準備しておくと今後の販売戦略の指標となります。

4. リピートモデル作り

D2C企業は、情緒的価値を付加して販売を行っている特性上、リピートするユーザーを獲得していくシステム作りが売上を上げるうえで重要です。

D2C事業では、メルマガやSNSなどのコンテンツを通じてキャンペーンやクーポンの実施が行いやすい販売戦略であるため、それらを有効に活用することでリピーターを多数獲得することができます。

「【日本のD2Cブランドをご紹介!】日本国内の事例と共に解説」の記事で国内のD2Cブランドでリピーターを獲得する戦略事例を紹介しておりますので、あわせてご覧ください。

 

5. 集客施策選定

集客施策は、自社のリソースに合わせて選定を行う必要があります。よく使われる2つの方法と特徴を簡単に紹介します。

・ブログコンテンツ

ユーザーが抱える悩みに対して直接的に作用する集客方法であり、コアなファンを定着させやすい反面、商品・業界の専門的知識に加えてSEO対策や文章力など幅広い知識が必要とする集客方法

 

・InstagramやTwitterなどのSNS集客

画像や短い文章を不特定多数のユーザーに発信する集客方法であり、参入の手軽さや商品認知に優れた手法ですが、商品の購入まで至るユーザーを獲得するのが難しい側面もあります。

自社で運用できる範囲で集客方法を使い分けたり、あるいは複数の集客方法を並行して行ったりなど、どのユーザーを獲得したいかに応じて集客方法を選定するとより効率的な集客が行えるでしょう。

6. CRM施策

CRM施策とは、「顧客関係管理」を指す「Customer Relationship Management」の頭文字を取った略称です。

集客した新規ユーザーやリピートしてくれるユーザーに、適切な対応を行うことでユーザーと良好な関係を築く施策の事を意味します。

集客戦略の中で寄せられた意見やECサイト内での行動などのデータを基に、顧客との関係性を維持するための施策を実行することが売上を伸ばすうえで重要な戦略です。

新規顧客のリピート率を増やす施策であるメルマガ配信や、ユーザーの意見を集める施策であるアンケート機能の活用など、自社の抱えるユーザーに対する課題をCRM施策で改善し、よりよい関係性を構築しましょう。

 

7. 追加の新規顧客獲得プロモーション

D2C事業で売上を上げていくためには、自社が業界に内在しているポジションを徐々に広げていき、その市場でのシェアの拡大を目指す動きが必要です。

スタートアップ期では難しい施策である、広告代理店を経由した広報活動やイベントによる商品認知の拡大など、新規顧客獲得のためのプロモーションや戦略を実行し、少しずつ世界観の確立を行っていきましょう。

 

8. 多チャネル展開・バックヤード改善

顧客の獲得が大きくなればなるほど、業務内容が増えていくことは明白といえます。

新規顧客の獲得プロモーションの展開によって、増え続けるユーザーの満足度を落とさないためにも、業務の安定化・効率化をするバックヤード改善を行いましょう。

また、販売チャネルや流通チャネルの見直しを行い、不足分や過剰分の効率化などD2C事業全体の効率化を目指すと同時に、自社と接点のあるチャネルの効率化を目指していくと今後の事業発展がよりスムーズに行えます。

 

9. 実店舗・海外展開

D2C事業において、インターネット販売がメインの販売手段ですが、実店舗の運営によって国内の販売形態を強化できます。

イベントでしか行えなかった商品やサービスの体験を、行いやすい環境を確保するとともに、出店地域のファンを呼び込む戦略を取れるなど、ECサイトの取引では行いずらい施策を打ち出すことで顧客関係をより一層深めることができます。

さらに、国内のみならず海外の顧客に向けて、展開していくことも視野に入れましょう。

ECサイトやSNSの国際化を進めるとともに、海外の配送手段を整えより一層D2C事業の販売形態を強めていくことが重要です。

D2C 注意点

D2C事業を始める前の注意点

D2C事業を始める前に注意しておきたい点は、「当たり前のことをやり切る」という点です。

上記工程の9つのステップはD2C事業のみならず、スタートアップも含めさまざまな企業が実践している工程だと考える方も多いでしょう。

しかし、D2C事業で売上を上げている企業とそうでない企業の違いは、当たり前のことをやり切れているかどうかであり、知っていることをやり切っているかという点が重要です。

あらゆる業界でD2C事業が展開され、多くの商品・サービスが展開されている中でも、顧客ファーストで満足度の高いサービスを自分なりに提供できるのか、今一度考えてみましょう。

 

まとめ

D2C市場は拡大の一途を辿っており、2025年には3兆円の市場規模になると予想されており、スマートフォンの普及による消費者行動の変化やビジネスモデルの変容も相まって、相性のよいD2C参入に多くの企業が取り組み始めています。

 

スタートアップ期から売上を上げる工程として下記の9ステップを解説しました。

  1. 市場規模・シェア算定
  2. KPI設定(撤退基準も設定)
  3. 事業設計・チャネル選定・サイト構築
  4. リピートモデル作り
  5. 集客施策選定
  6. CRM施策
  7. 追加の新規顧客獲得プロモーション
  8. 多チャネル展開・バックヤード改善
  9. 実店舗・海外展開

 

しかし、D2C事業を始める前に、当たり前のことをやり切ることができるのか今一度考えてみましょう。

スタートアップを含めた多くの企業がD2C事業に参入している中で、自社の伝えたい思いや構築したい世界観を伝えきることができなければ、認知を広げることができず埋もれてしまうでしょう。

そうならないためにも、自身の知っている知識を発信するとともに、日々欠かさずアップデートを行い続けることが重要です。

 

「【 D2Cブランドとは?】国内外のD2C人気ブランドとブランディング方法」の記事で、ブランディングを行う方法について紹介しているので、あわせてご覧ください。

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