BUSINESS INFORMATION

D2Cビジネス情報
2022.6.14
【ブランディングとは?】意外と知らないブランディングの正しい意味と使い方、目的をご紹介!
D2C イメージ

 

ブランディングへの注目度が高まっている背景に、昨今のマーケティング事情との親和性の高さが挙げられます。

多様化や選択肢の豊富さから、消費者の選択肢は広がりを見せています。

そのため、商品・サービスを提供する側は、如何に他社と違うかのアピールが重要ですが、ブランディングこそ、自社を効果的にアピールできる手法です。

そこで改めて、ブランディングについて、意味や方法、成功事例等、様々な角度から解説していくとしましょう。

D2C 関連

そもそもブランディングとは?

ブランディングとは、厳密にはマーケティングのためだけのものではありません。

例えば芸能人やスポーツ選手でもブランディングを行います。

極々ありふれた言葉で説明するとなれば、ブランディングとは「イメージづくり」を意味するものです。

例えば高級感を売りにしている芸能人であれば、高級ブランドに身を包みます。装飾品はもちろんですが、足を運ぶお店やプライベート、SNSの投稿など、すべてが「お金持ちだな」と思わせるものにすることでしょう。

逆に庶民派を売りにする芸能人であれば、高級ブランドなど身に着けません。ファストファッションで買い物をしている姿、お勧めのお店を尋ねられたら、高級料亭ではなく、古くから営業している隠れた名店を挙げることでしょう。

このように、ブランディングとはイメージづくりを意味するものと考えると分かりやすいです。

そしてこの点はマーケティングの世界でも変わりません。商品やサービスだけではなく、会社も含め、どのようなイメージで売り出したいのかによって、イメージづくりの方法も変わります。

その方法の部分こそ、ブランディングです。

ブランディングの目的とは

ブランディングとは、イメージづくりを意味するものだと考えると分かりやすいと説明させていただきました。

ではなぜブランディングが必要なのかといえば、目的があるからですが、ブランディングの目的としては主に下記の2点が考えられます。

利益率を上げる

利益率を上げるための手法としてブランディングが用いられるケースは多いです。

ブランディングによって自社、あるいは商品やサービスのイメージを広く訴求することで、消費者に自社への理解度を深めてもらうことで、商品やサービスの継続利用を通して利益率を高めます。

決して新規顧客を無視するという意味ではなく、既存の顧客に対し、ブランティングを行うことでさらに理解度を深めてもらい、自社のファンのような存在になってもらうことで、継続利用、さらには自社の新規サービスに対しても興味を持ってもらうなど、利益率の向上が見込めます。

企業の社会的な価値を向上させる

ブランディングによって企業の社会的価値の向上も期待できます。

ブランディングはイメージづくりだとお伝えしました。

そのイメージが社会的にプラスになることであれば、普及することで社会的信用を得ることも可能です。

例えば環境に優しい活動を行っている会社が、「環境を考えている会社」としてブランディングすることで、環境に優しい会社として広く認知を受けることは、今の時代では利益以上に価値のあるものです。

もちろん環境に限った話ではありません。昨今、社会問題としてクローズアップされる点に取り組んでいる会社だとブランディングすることで、問題に対して真摯に向き合う会社そして、社会的価値・信用を得ることが可能です。

 

ブランディングの対象とは

ブランディングはイメージづくりを意味するものであることから、対外的に行うものだと考えている人も多いことでしょう。

もちろん対外的なブランディングもあるのですが、実はブランディングには対外的亜アウターブランディングと、対内的に行うインナーブランディングの二種類に分類できます。

それぞれのブランディングにはどのような意味があるのか、それぞれ解説していきましょう。

アウターブランディング

アウターブランディングとは、その言葉が示すように、アウター、つまりは会社・組織の外側に向けてのブランディングです。

消費者や顧客など、会社・団体の外に向けて自社のイメージをアピールします。公式ホームページやSNSによる直接的な情報発信、商品・サービスのキャッチフレーズ、広告の内容等、様々な手法にてアウターブランディングが可能です。

アウターブランディングの注意点として、多くの人に見てもらうことになりますので、主義主張がブレてしまうとブランディングに失敗してしまいます。

コンセプトやフィロソフィーなど、ブレてはならない部分はどこでアピールするにせよ、一貫性を持たなければ、ブランディングではなく、安っぽい宣伝になってしまいます。

ブランディングとはイメージ戦略の一環です。アピールする媒体によって主義主張がブレてしまうようでは、ブランディングが無意味なものになってしまうでしょう。

インナーブランディング

外に向けてブランディングを行うアウターブランディングに対し、対内的なブランディングがインナーブランディングです。

対内的、つまりは外に向けてのブランディングではなく、スタッフや関係者へのブランディングです。

インナーブランディングは直接的な売上アップをもたらすものではありません。新規のお客を生むものでもありません。しかし、従業員やスタッフに対してブランディング教育を行うことで、自社のブランディングがより確かなものになります。

会社としてブランディングをと考え、上層部がキャッチコピー等を考えても、実践するのは現場スタッフや社員です。

例えばですが、高級感のブランディングをと思って高級感・特別感・非日常感を思わせる商品ラインナップを行っても、肝心の社員の身だしなみや佇まい、言動がそれらとマッチしていなければ、ブランディングとしては不完全です。

しかし、インナーブランディングによって社員やスタッフにブランディングのコンセプトを徹底・浸透させることで、結果的に対外的なアウターブランディングに繋がりますので、特に大きな組織であればあるほど、インナーブランディングも重要になります。

D2C コンセプト

ブランディング成功のポイントをご紹介!

ブランディングが成功するか、あるいは失敗するかは取り組み方次第です。

力を入れたとしても間違った形では無意味なものになりかねません。

そこで、ブランディングを成功させるためのポイントとして挙げられるのが下記の2点です。

消費者・顧客から見た自社の強みを生かす

ブランディングとはイメージ戦略を意味するものです。

そのため、消費者や顧客にどのようなイメージを持たれているのかを把握することが大前提です。なぜなら、そのイメージをより広げたいのか、あるいは異なるイメージにてブランディングしたいのかは、それぞれ異なることでしょう。

まずは自社が消費者・顧客からどのように思われているのかを知ることこそ、ブランディングの一歩目です。既に自社のブランディングの想定するイメージを抱かれているのであれば、そのイメージを広げることが大切です。

逆に、ブランディングしたいイメージが根付いていない場合、自社の理念と消費者の間でミスマッチが起きています。

そのため、ブランディング戦略の練り直しが必要になりますが、基本的には既に多くの消費者から抱かれている強みこそ、自社の強みに成り得る部分なので、この点を活かしたブランディングが成功のポイントです。

ブランドコンセプトを明確にする

ブランディングコンセプトを明確にすることも重要です。

ブランディングとはイメージ戦略です。核となるコンセプトを定め、分かりやすくアピールすることで、多くの消費者に訴求します。

そのため、分かりにくいコンセプトでは伝わりにくいです。一部の人間だけが理解できるコンセプトや、理解するために異なる情報が必要なコンセプトでは、ブランディングも曖昧なものになってしまうでしょう。

ブランディングは、決して自己満足ではなく、理解してもらうためのものです。

表現方法として、少々難解な手法を用いるとしても、それが明確なコンセプトに基づくものであればブランディングは間違いではありません。しかし、「伝わるのか」という点も考慮しなければなりませんので、ブランディングコンセプトを明確に掲げましょう。

先にもお伝えしたように、ブランディングにはインナーブランディングとアウターブランディングがあります。分かりにくいコンセプトでは、外の人間はおろか、中の人間を相手にしたインナーブランディングも困難なものになるでしょう。

 

ブランディングの成功事例をご紹介

ブランディングの成功事例を知ることで、ブランディングにどのような意味・効果があるのかが分かります。

そこで、ブランディングの成功事例として挙げられることが多い2つの会社をご紹介しましょう。

インナーブランディングで激変!コーヒーをわき役に?[スターバックス]

高い知名度絵を誇る「スタバ」こと、スターバックス。

スタバは、いわゆる「インスタ映え」するような商品が多いですし、お店の雰囲気、さらには店員さんの佇まいなど、「お洒落」なイメージを抱いている人が多いことでしょう。

それこそがスターバックスのイブランディングです。

スターバックスの主役はコーヒーではありません。コーヒーはわき役で、お店のお洒落な雰囲気こそ主役です。スターバックスの利用者の中には、コーヒーを飲みに来るだけではなく、お洒落な雰囲気を味わいにきているケースが珍しくありません。

この点こそ、スターバックスのブランディングの成果です。

「お洒落な場所」に「お洒落なコーヒーがある」というブランディングにより、お洒落さを求める人が足を運ぶコーヒー店としての存在感を確立しています。

そしてスタッフもまた、お洒落な雰囲気を演出するよう教育されていることから、他のお店の店員と比べて、髪型やメイク等、お洒落なスタッフが多いです。

こだわりをサービスにしていく”ホスピタリティを徹底[星野リゾート]

星野リゾートといえば、高級感を売りにしたホテル事業を手掛けていることで知られていますが、「高級感」も様々です。

建物、立地、食事等、高級感を演出できる部分は多々ありますが、星野リゾートがこだわったのはホスピタリティです。

従業員による特別感・非日常感溢れる真心を込めた接客こそ、星野リゾートの強みであり、多くの利用者が星野リゾートに抱いているイメージでしょう。

上質感や高級感も、星野リゾートのブランディングコンセプトであるホスピタリティを出発点にしています。

D2C 組織

まとめ

ブランディングの意味、さらには成功のためのポイントや事例を紹介しました。

ブランディングには様々なメリットがありますが、成功のためにはアウターブランディングとインナーブランディングを理解し、さらにはブランディングコンセプトを明確に掲げる点が挙げられます。

少々難しいものに感じるかもしれませんが、ブランディングが成功した際のメリットは大きなものなので、チャレンジする価値のあるものだと考えてよいでしょう。